アンドレス・オロスコ・エストラーダ ベートーヴェン 交響曲第8番 Op.93

 コロンビアの指揮者、アンドレス・オロスコ・エストラーダ、hr交響楽団によるベート―ヴェン、交響曲第8番、Op.93。2016年、フランクフルト・アム・マイン、アルテ・オーパーでのライヴ。

 最近、ラテン・アメリカ諸国から優れた指揮者が輩出している。ベネズエラのグスターヴォ・ドゥダメルはヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ニューイヤーコンサートの指揮台に立った。オロスコ・エストラーダの活躍も目覚ましい。

フランクフルト・アム・マインの名門、hr交響楽団(フランクフルト放送交響楽団)、ヴィーン交響楽団、ヒューストン交響楽団常任を務めている。

 第1楽章のさっそうとした音楽作りの素晴らしさには脱帽する。畳みかける迫力が見事で、一気に駆け抜ける。第2楽章でのユーモアたっぷりな表情が聴きごたえ十分。第3楽章ではたっぷりした歌を聴かせるメヌエット、ヴィーンに学び、ベートーヴェンの音楽の本質をとらえている。トリオでは、ホルンの伸びやかな歌が見事。第4楽章は一気に駆け抜けていく。第2主題の自然な歌が自然である。ユーモアたっぷりな楽章の性格を捉え、見事にまとめている。

 オロスコ・エストラーダがドゥダメルと共に、世界の楽壇をリードする存在となって、どのような活躍を見せるかが楽しみである。

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コメント: 1
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    守谷祐一 (水曜日, 08 2月 2023 16:44)

    エストラーダ、メンデルスゾーンの交響曲第4番の演奏も聴いてみました。 全てが明快で溌剌としてとても良かったです。