バッハ・コレギウム・ジャパンのクリスマスコンサートシリーズ


 バッハ・コレギウム・ジャパンのクリスマスコンサートシリーズは、第145回定期演奏会が待降節(イエス・キリスト降誕を待つ期間)のカンタータ、クリスマス恒例の「メサイア」であった。(11月26日 東京オペラシティ・コンサートホール、12月24日 サントリーホール)

 第145回定期演奏会では、鈴木雅明のオルガンによるトッカータとフーガ、BWV540に始まった。名オルガニストとしての存在感十分だった。カンタータ、BWV61「来たれ、異邦人の救い主」から始まった。森麻季、青木洋也、櫻田誠、ドミニク・ヴェルナーが素晴らしい。後半はクリスリス・オラトリオ、BWV248、第1部、第2部、第3部。鈴木優人が見事な演奏を聴かせた。

 クリスマス恒例となった、ヘンデル、メサイア、HMV56。こちらは鈴木雅明の指揮、久々に聴く名演といえようか。素晴らしい深まりを見せた。当初予定されたソプラノ、松井亜希が急病で出演できず、森麻季に変わった。森が素晴らしかった。アルト、湯川亜也子、テノール、西村悟、バス、大西宇宙も素晴らしい歌唱だった。

 アンコールはクリスマスの讃美歌、「生けるもの全て」で締めくくった。2022年のバッハ・コレギウム・ジャパンはとどんな演奏を聴かせるだろうか。楽しみである。