横山幸雄ピアノリサイタル ベートーヴェン・プラス 第7回


 2013年から続いた、横山幸雄によるベート―ヴェン・プラスシリーズはこれで完結となった。(東京オペラシティ コンサートホール)

 まず、ベートーヴェン、ソナタ第8番、Op.13「悲愴」、第14番、Op.27-2「月光」、第23番、Op.57「熱情」の3大ソナタに始まり、後期3大ソナタ、第30番、Op.109、第31番、Op.110、第32番、Op.111で締めくくった後、シューベルト、ソナタ、第21番、D.960、ショパン、ソナタ、第3番、Op.58、リスト、ソナタ、S.178でこのリサイタルシリーズを完結した。

 まず、3大ソナタの定番、「悲愴」「月光」「熱情」は円熟した味わいが感じられた。それが後期3大ソナタにも繋がり、深味あるものになった。

 シューベルトも歌心たっぷりで、最後のソナタに相応しい深味と軽妙さが調和した素晴らしい演奏だった。ショパンにも円熟による深さが増し加わった。リストでも、技巧・音楽が見事に調和した深さを示すことができた。

 アンコールはシューベルト、即興曲、D.899-3。じっくりと歌い込んでいた。このシリーズではブラームスの第1番、シューマンの第3番など、取り上げてほしかったソナタがあったことは心残りである。いずれ、横山が取り上げることを切望する。