NHK交響楽団 4月定期公演

 NHK交響楽団、4月定期公演(17日 東京芸術劇場)はバッハ演奏家、鈴木雅明が指揮台に立ち、ハイドン、交響曲第95番、Hob.Ⅰ-95、モーツァルト、オーボエ協奏曲、K.314、シューマン、交響曲第1番、Op.38「春」を取り上げた。

 まず、ハイドン。第1楽章の壮大さ、第2楽章の深い歌、第3楽章はメヌエットからスケルツォへと移り変わっていく時代背景が読み取れた。第4楽章のスケールの大きさ。ヨハン・ペーター・ザロモンの勧めでロンドンに赴いたハイドンの野心・意欲が読み取れた。

 モーツァルト。吉井瑞穂の歌心溢れるオーボエが素晴らしい。歌に満ちたモーツァルトの音楽の本質を伝えた演奏で、アンコールには讃美歌「神共にいまして」が演奏され、しみじみとした味わいに満ちていた。

 シューマン。第1楽章からオーケストラ全体の力を引き出す。スケールの大きな演奏で、ロマン主義の濃厚な歌をたっぷりと聴かせた。第2楽章もシューマンの本質たる深い歌心が伝わった。第3楽章のスケルツォもスケールの大きさと歌心が調和した演奏で、2つのトリオとの性格付けも見事だった。第4楽章も同様、オーケストラの力を最大限に発揮しつつも、シューマンのロマンをたっぷりと聴かせた。

 鈴木がシューマンに挑み、素晴らしい演奏を聴かせたことで、第2番、第3番「ライン」、第4番、できれば、ブラームスも聴きたい。実現するだろうか。