ジェームズ・レヴァイン メトロポリタン歌劇場音楽監督を退任

 レナード・バーンスタイン亡き後、アメリカ楽壇の牽引車となった指揮者、ジェームズ・レヴァインが健康上の事情でアメリカ・オペラ界の名門、メトロポリタン歌劇場音楽監督から退任することとなった。

 レヴァインはメトロポリタン歌劇場はもとより、バイロイト音楽祭にも招かれ、ヴァーグナーのオペラも得意とした。また、ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団の指揮台にも立った。ミュンヒェン・フィルハーモニー管弦楽団、ボストン交響楽団の音楽監督も務め、アメリカを代表する指揮者として世界の楽壇をリードする存在となった。

 しかし、1994年以来患っていたパーキンソン病のため指揮活動が難しくなり、1976年以来、40年にわたって務めてきたメトロポリタン歌劇場音楽監督から退任することとなった。ボストン交響楽団の音楽監督時代から負傷、腰痛、坐骨神経痛、ガンなどに苦しみ、来日中止となったこともある。

 レヴァインのメトロポリタン歌劇場音楽監督からの退任は、アメリカ楽壇にも一つの時代の終わりを告げる象徴的な出来事になるだろう。

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コメント: 1
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    和仁 亮裕 (金曜日, 15 4月 2016 21:58)

    1980年代初頭に聞いた、パルジファルは素晴らしかったです。